国連で働く逆張り会計士による価値再考の試み。のはず

国連機械で働く公認会計士がミテ・キイテ・カンガエタことをシェアしていきたいと思います。ジャンルは主に経済・国際問題、ファッション、言語。世界の乙をシェアして世界をシャレ乙に!

ブレイクスルー

何かを習得しようとして、少しずつ積み重ねていく時に、突然あるレベルを一気に突破したような感覚がある。

 

今週、またそれを経験した。

 

何故そのような感覚を覚えるのかは定かではないが、ブレイクスルーを経験するまでに必要なことはおそらく次の四つ

 

1. 理論インプット (input of theory/framework)
2. 繰り返し(rehearsal)
3. 遊び・チャレンジ(paraphrase / trial)
4. 意識 (be conscious)

 

書き連ねて見て、自分でも当たり前のことが多過ぎて、書くまでもないかと思ってしまったが一応自分なりの理解を順を追って説明してみる。

 

1.理論インプット
インプットは当たり前。ここでは敢えて、理論、ということを強調してみた。なぜなら通常私たちが習得しようとする事項には理論、体系というものが整理されており、それらをまず学ぶことによってその後の習得が非常にスムーズになるからである。
今までの経験から、比較的に日本では伝統的に理論が軽視されているのではと感じるがここは非常に重要。
軽視されている例をあげれば、英語教育の場において、比較級、最上級の形容詞を作る場合、MOREやMOSTを使用しなければならない例外を単に暗記させようとすることがあげられる。少なくとも私の経験上、高校までこれは暗記する以外に方法はないと先生に教えられた。つまり、先生は暗記する以外の方法を教えてはくれなかった。だが実際にはこれについて暗記ではなく理論によって対応することができる。形容詞の原形が3音節以上の場合には、例外的にMOREやMOSTで対応するという理論があるのである。
音節と言う概念の説明と、この理論の説明をするだけでこれらの例外に容易に対応できることになるが、ほとんどの場合、日本においては暗記によって対応させようとしているはずである。
学習において、暗記は必要であることは間違いないが、理論によって容易にフレームワークを習得して対応できるものについても暗記を強要をしていると言うのはとても非効率である。

 

2.繰り返し
インプットどうようこれも当たり前だが、一番出来ないところ。何故ならつまらなく、むしろ苦痛だから。ただこれは人間が何かを習得するときには必要かつ有効な方法だ。
これはエビングハウス忘却曲線で知られる理論と見合わせればより効率的な習得ができるはずである。
つまらなくて、苦痛だとか言ったが、英語学習の時に暗記カードや赤いシートを利用した事は無い。新しい単語を覚えるときに、とても効果的な繰り返しだったのは、毎日英字新聞を読むことであった。なぜなら、まず英字新聞には沢山のわからない単語が出ており、かつ重要なニュースは毎日紙面に繰り返し登場する。するとそこで使用される単語も毎日登場することになるので、初日に辞書を引くだけで後は繰り返されることによってほぼ自動的に自分の頭に定着していく。さらにはストーリー仕立てになっているので繰り返ししていると言うつまらなさや苦痛が相当和らいだのも事実である。

 

3.遊び・チャレンジ
同じ繰り返しだけでも進歩は無いので少しだけ変えてみる。言語学習で言えば言い換え。音楽の練習で言えば変調などがこれにあたるのではないかと思う。もっと一般的な例で言えば応用問題。
言語、特にスピーキングの場合、これは1人であるよりも誰か相手にやってみるほうがよい。それは間違っていた時に取り合っているとその間違いに気づかないからだ。言語学習を前提とするとこれはなかなか日本の中では難しいのかもしれないが、語学学校に通っているなら、ネイティヴ相手に話せる授業の時がチャンスで、この時にチャレンジをしなくてはもったいない。この遊びやチャレンジをする習慣を常日頃からつけておかないと実践で通用する技術を身に付ける事はできない。

 

4.意識
上記三点より、ここが一般的には知られていなく、且つ重要なことだと考えている。なぜならインプット、繰り返しの際に、意識するかしないかによって上達スピード、精度が全く異なってくるからである。最悪の場合、間違ったことを繰り返し練習しそれがそのまま定着してしまうことにもなる。
このことに気づいたのは、中高校の部活の練習で基本練習をしていたときのことである。パス練習など基本練習をずっとやっていると疲労によってフォームが崩れることが良くあったが、この際に疲労によってフォームが崩れたまま練習を続けるのは有効でないだけでなくむしろマイナスであると私は考えている。よくアメリカなどではスポーツ競技の練習時間が短いと言われるが、それでも日本人と対等もしくはそれ以上の技術を身に付けているのは短い練習時間の中で最初にインプットした理論を意識して基礎練習を、習得する程度まで、繰り返し練習しているからなのではないだろうか。
精神論を否定するつもりはない、むしろ物事をやり切る時など精神論は非常に大事であると思っているが、基礎技術を習得する際にはまずは根性論を抜きにして技術の収録に努めるほうが効率的であると考える。
根性論、言い換えればメンタルの強さはメンタルトレーニングや練習試合など実戦形式の場で鍛えれば良いはずである。

英語を習得した時や国家試験の時に気づいた事を改めて今イタリア語学習においてあらためて整理をしてみたが、他の人たちがどのように知識や技術を習得しているのか機会があったらぜひ伺ってみたい。